空き家・税金

実家が空き家になると固定資産税が6倍に?放置リスクと今すぐできる対策【実家SOS】

📖 読了目安:約9分 🗓 更新日:2026年6月

「実家が空き家になった。固定資産税が上がるって聞いたけど、本当?どうすればいいの?」この記事はそんな疑問に答えます。「6倍」の仕組み・特定空き家の条件・固定資産税を抑える4つの選択肢を、わかりやすく整理します。

空き家の固定資産税は「放置すると6倍になる」は本当か

結論から言うと、「最大6倍になる」は本当です。ただし、いきなり6倍になるわけではなく、「特定空き家」に指定されることがトリガーになります。まずはその仕組みを理解しましょう。

住宅用地の特例(1/6)が適用外になる仕組み

日本では「住宅が建っている土地」には固定資産税を大幅に安くする「住宅用地の特例」が適用されます。具体的には、小規模住宅用地(200㎡以下の部分)の固定資産税評価額が1/6に軽減されます。

【固定資産税の計算イメージ・評価額2,000万円の土地の場合】

通常時(住宅あり)
約5.5万円/年
評価額 × 1/6 × 1.4%
特定空き家指定後
約28万円/年
特例が外れ 評価額 × 1.4%

※ 都市計画税(0.3%)も同様に軽減措置が外れます。上記はあくまで計算例です。実際は自治体・土地評価額によって異なります。

つまり、「特定空き家」に指定されると、これまで受けていた軽減措置(1/6)が撤廃されます。軽減なしの税額は軽減ありに比べて最大6倍になるという計算です。

特定空き家に指定されるとどうなるか

⚠️ 2023年の改正空き家対策特措法で強化:

2023年12月施行の改正法では「管理不全空き家」という新区分が設けられ、特定空き家に指定される前の段階でも固定資産税の軽減措置が外れる可能性が出てきました。「まだ倒れそうではないから大丈夫」とは言えない時代になっています。

「特定空き家」に指定される条件(行政が来る前にやること)

市区町村は、空き家対策特措法に基づいて空き家の状態を調査し、以下の条件に該当すると「特定空き家」に指定します。指定される前に対応することが重要です。

指定のプロセスは「調査→助言・指導→勧告→命令→代執行」という段階を踏みます。「勧告」の時点で固定資産税の特例が外れるため、その前に対応することが理想です。

税金のことまで気が回らなくても、責める必要はありません。知らなかっただけで、これから知れば十分間に合います。

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固定資産税を抑える4つの選択肢(比較表)

空き家になった実家の固定資産税問題を解決するには、主に4つの選択肢があります。それぞれの特徴・メリット・注意点を比較して整理しました。

選択肢 固定資産税 収入 手間・コスト こんな人に向く
売却 ゼロになる 売却代金(一時) 仲介手数料・測量費 維持したくない、現金化したい
賃貸 据え置き(特例継続) 家賃収入(継続) リフォーム費・管理費 実家を残したい、収入も欲しい
解体 上がる場合あり なし 解体費100〜300万円 建物が老朽化、隣地への悪影響が心配
リフォーム後売却 ゼロになる 売却代金(一時) リフォーム費+仲介手数料 高く売りたい、税制優遇を活用したい

売却:税金ゼロ、手元に現金

最もシンプルな解決策です。売却が完了すれば固定資産税はゼロになり、管理の手間もなくなります。相続後3年10ヶ月以内の売却であれば「3,000万円特別控除」が適用でき、譲渡所得税の大幅な節税も可能です。不動産市場が高い地域では思わぬ高値がつくケースもあります。

賃貸:税金据え置き、収入も得る

住宅として賃貸に出せば「住宅用地の特例」が継続し、固定資産税は据え置きです。加えて家賃収入を得られます。ただし、入居者の募集・管理・修繕などの手間とコストが発生します。建物の状態によっては、リフォーム費用が先行投資として必要になる場合も。

解体:更地にすると逆に上がる場合も

建物を解体して更地にした場合、「住宅用地の特例」が失われるため、固定資産税が上がります。ただし、老朽化が著しく「特定空き家」指定のリスクが高い場合は、解体で管理コストや法的リスクを回避できるメリットもあります。解体費用は建物の規模により100〜300万円程度が目安です。

リフォーム後売却:税制優遇あり

「空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の3,000万円控除)」など、税制上の優遇を受けながら高値売却を狙う選択肢です。リフォーム費用がかかりますが、売却価格が上がれば相殺できます。

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空き家の「3000万円控除」を使った節税売却

空き家になった実家を売却する際に使える最大の税制優遇が「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」、通称「空き家の3,000万円控除」です。

この特例を使うと何が得か

空き家を売却して得た譲渡益から最大3,000万円を控除できます。
例えば:売却価格4,000万円、取得費800万円の場合、通常は譲渡益3,200万円に課税されますが、3,000万円控除により課税対象は200万円のみに。
税金の差額は数百万円規模になることも。

主な適用要件(2024年以降)

⚠️ 2024年の改正で要件が緩和:

2024年1月1日以降の売却分から、「建物のリフォームまたは解体」の実施タイミングの要件が緩和され、買主側での耐震改修も認められるようになりました。対象が広がっています。詳細は税理士・不動産会社への確認をおすすめします。

固定資産税通知書が届いたら確認すること

毎年4〜6月に届く固定資産税納税通知書。実家を相続したあとは、内容をきちんと確認することが大切です。

実家のことで困ったらLINE相談

「空き家のままにしておくのが一番コストがかかる」——これは空き家相談の現場で何度も聞いてきた言葉です。固定資産税だけでなく、管理費・修繕費・保険料・心理的な負担も年々重なっていきます。

「どうすればいいかまだ決まっていない」という段階でも大丈夫です。状況を整理するだけでも、次の一手が見えてきます。

→ 空き家の活用方法の詳しい解説は 【実家が空き家になったらどうする?】 をご覧ください。

→ 相続手続きとあわせて考えたい方は 【実家を相続したら何をする?手続きの流れ全解説】 も参考にどうぞ。

→ 遺品整理が残っている方は 【遺品整理・生前整理の費用と業者の選び方】 もあわせてお読みください。

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